角山栄『堺--海の都市文明』(PHP新書、2000年)を読み終える。
ちょいと間があいたがグローバル・ヒストリー学習の一環である。
15、6世紀世界文明の中心はアジアにあり、アジア内部の貿易ネットーワークもつくられていた。
そこにヨーロッパから宣教師や商人がやってくる。
その文明の高さに驚きながら、彼らはついには日本にもやってくる。
日明貿易ですでに莫大な富を気づいていた堺の街並みは、「東洋のベニス」とたたえられる。
金融・軍事・海外情報・生産技術の集積を力に、堺は、実力をもって「自治」都市を築き、秀吉の天下統一と大坂の建設にいたるまでの繁栄を謳歌する。
ヨーロッパをしのぐ鉄砲の大量生産、火薬の生産、そして茶の文化。
山田芳裕『へうげもの』とも響きあう。
コメント