レポートの課題は、次のようでした。
「利潤第一という資本主義経済の中に『社会的公正』を拡大させる力は何ですか? ヨーロッパの歴史にそって述べ、日本の課題についてもふれてください」。
求められたのは「力は何か」ということを、「ヨーロッパの歴史」にそって述べ、その上で「日本の課題」にふれるということです。
提出されたレポートには、以下のような基準をもうけて、90点から0点までの点数をつけました。
90点--「社会的公正」とは何か、ヨーロッパ(後のEU諸国)でそれを推進した労働者や国民の具体的なたたかいの歴史、主な内容をなす労働条件の改善や社会保障制度の確立と充実などについて述べ、さらにそれらの日本社会での未熟とそれを実現する労働者・国民のたたかいの未熟にふれたもの。
85点--基本的に上の内容を満たしているが、文章の一部に論旨不明の個所があったもの。
80点--「社会的公正」の拡大に関するヨーロッパの歴史については一定の整理があり、それと対比して日本社会の弱点にもふれているが、何がその格差を生み出したかという主体的な「力」の相違にふれていないもの。
70点--「社会的公正」の拡大に関するヨーロッパの歴史については一定の整理があるが、日本社会の課題については(ほとんど)ふれておらず、したがって両者の格差にも文章がほとんど届いていないもの。
60点--全体としてヨーロッパの歴史や、日本とヨーロッパとの労働条件や社会保障制度の格差についての記述が不足しており、そのため十分な論拠を示さないままに結論を主張しようとしているもの。
0点--未提出。
90点は2名です。
なお、提出の〆切をまちがえたとの添え書きをつけて、直接研究室に届けられていたレポートが3通ありましたが(提出日不明)、いずれも未提出として扱いました。
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