9月6日(火)は、6時前起床の朝であった。
台風が日本海を北上し、
そろそろ、こちらにも影響が。
7時半の朝食では、缶入りの「ニシパの恋人」と
ビン入りの「ニシパの恋人」を飲み比べてみる。
(レストランの方に、すすめられた)。
どちらもおいしいが、ビンの方が、よりスッキリ。
「ニシバ」はアイヌ語で、
紳士・旦那・金持ちなどとか。
9時には、お世話になった宿を出る。
平取町をあとにして、
白老町のウポポイ(民族共生象徴空間)に向かうのである。
O澤先生が、ここでもラジオの録音を流していく。
こちらは、昨日、木村さんから買った
平山裕人「消えた『アイヌ』の3文字」を読んでいく。
世界遺産に登録された
「北海道・北東北縄文遺跡群」の申請書などに
アイヌの歴史とのかかわりが
抜け落ちていることを指摘するもの。
10時半には、ウポポイに到着。
今日は、グループごとの自由見学が基本である。
こちらも、とあるグループにまじっていき、
まずはシアターで文化と歴史の超入門。
ここには「和人」という言葉も登場し、
侵略と同化の事実が、
ソフトタッチだが示されている。
つづいて肝心の展示だが、
係の方が「順路はありません」と大きな声で。
モノのいろいろあるのだが、
アイヌの文化や世界観の特徴、
和人とアイヌの関係史など
ことがらの体系的な理解にはつながらない。
その歴史を「隠すのが政府の政策だから」。
昨日の貝澤耕一さんの言葉が
あらためて思い浮かぶ。
イオマンテ(熊送り)のために飾られたクマ。
こちらもカムイとアイヌ(人)の関係への
独特な理解と切り離されて、寂しげに。
それでも1時半まで、ながめていき、
フードコートで遅いお昼を。
2時には、全員集合で、
大学での報告会にむけた打ち合わせ。
30分ほどで終了し、
その後は、各種の体験コーナーも。
弓矢体験、草木の解説
(アイヌ文化とのかかわりの解説も)、
日常の暮らしの解説とムックリなど。
お土産コーナーでこちらの本を買ってみる。
最後はシアターにもどり、
海外の博物館のアイヌ・コレクションをながめていく。
ロシア、ウクライナにコレクションが多く、
ドイツには多くの博物館が
それを競いあってきた歴史もあると。
5時には、ふたたび全員集合。
ウポポイのゲートを後にする。
「アイス買ってきていいですか」。
突如2人の学生が、全速力で
アイスを買いに走ってもどってくる。
ソフトクリームがおいしいらしい。
30分ほどバスで走って、
登別のホテルに到着。
雨は落ちていないが、風が強い。
近くの海をながめに出ると(高台から)、
消波ブロックにぶつかる波の音が
太鼓のように響いていた。
7時半には、ホテルで夕食をパクパクパク。
9時には、部屋にもどっていき、
11時には、グーと寝る。
結局、3日間、星空を見ることはできなかった。
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