昨日(4月29日)は,4時すぎには大学を出て,JR「西ノ宮」から「山科」へ,地下鉄に乗りかえて「なぎ辻」へ。
車中「講演本原稿書きの人」となっての移動である。
朝から,はるさめヌードル1ケの人生だったので,地下鉄「山科」で,すばやくあんパンをかじってみる。
駅ホームでの立ち食いには,なんだか小さな快感がある。
今夜の行き先は京都東部文化会館。
学生向けの講演会だが,主催は京都橘大学の学生らしい。
橘は,去年共学校になったばかりで,まだ男子学生は1・2生だけ。
女性上位の空気であった。
「大学で本当に何を学ぶか--『慰安婦』と出会った女子大生たち」というのが講演タイトル。
1)何のために何を学ぶか--①自分の生き方をさぐるために,②「創造力」と「社会性」を育てるために,③たくさんの「人生」と「社会」を学ぶ。
2)石川ゼミの経験--①学んで,韓国へ行って,みんなに伝えて(本づくり,報告会),②「慰安婦」問題入門,③「慰安婦問題ない」論と93年河野官房長官談話,④罪をおかした戦争中の責任と,それを解決しない今日の責任。
3)現代世界の中で--①加害責任を消し去る「新憲法草案」と,②全国4700をこえた9条の会等の成長,③靖国批判はフランス,アメリカなどからも,④政財界の中からの「近代史」評価再考を求める声。
4)若いみなさんに期待すること--①知性豊かな「日本」の担い手に,②社会改革の実体験による試行錯誤を(フランスの若者たちの活力にも学んで),③徹底的に学ぶ(年に本棚1本分),④30才・40才の自分に大志(野心)を抱き,そこから逆算の毎日を。
話の後には,「慰安婦問題」や「私の生き方」についてのいくつかの質問・相談があり,さらに「石川先生の大志(これからの目標)はなんですか」という意表をついた質問も出る。
「ほう,そうくるか」と驚きながらも,ヘロヘロとあいかわらずの大風呂敷を広げていく。その内容はここでは秘密である。ほっほっほっ……。
9時には企画は終了。みんなとても誠実な「よいこ」に見えた。
あとは野心と人生の「創造力」の問題だろう。
1年半ぶりだろうか,近くで仕事をしていたE藤さんと,近くの居酒屋へ移動する。
「学問と政治」と「ほたるいかと豚トロ」をさかなに,焼酎を飲む。
「大局的には既存の理論体系にしがみつくのでなく,新しい分析による過去の体系からの前進の過程」。
「とはいえ,その変化の過程にあっても『体系に安心したい』という気分はある」。
なるほど,そういう「気分」への配慮もいるのか。
大人数での社会活動というのは大変である。
飲み足りないまま,車中「人口論の人」となり,JR「山科」から「尼崎」へ,「加島」へと帰っていく。
「加島」駅前ロータリーのラーメン屋台で,いつものオッチャンに500円を払う。
テイクアウト・ラーメンを家でツルツルとたべ,飲み足りない焼酎も補ってみる。
メールをひらくと「はじめて姓がかわりましたの人」のお祝い企画が動きはじめ(U田先生おつかれさまです),卒業生からは宴会のよびかけがひとつ,他方で学生からは「悪徳商法関係のご相談」が1つ入っていた。
世の中というのは,同時多発的にあれこれが動くものである。
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