毎日新聞社人口問題調査会編『少子高齢化社会の未来学』(2003年,論創社)を読み終える。
「多産多死」から「少産少死」への人口転換だけでなく,出生率と死亡率の逆転による継続的な人口減少段階へという「第二の人口転換」を分析する必要があることを知る。
この傾向は日本だけのことではない。
「先進国」で人口置き換え水準の2.1を上回る出生率があるのはアメリカだけ(2000年で2.13)。
それを資本主義発展の歴史とのかかわりでどう考えるのか。
「富裕化」による老後保障としての子どもの「価値」の低下,それに応じた人生設計の選択肢の多様化,女性の自立と社会進出の進展,それと2.1の維持を両立させることのできない社会環境……。
そこらあたりの,からまりあった糸をほぐすことが必要か。
日本の「超少子化」の特殊性とともに,「先進」各国共通の「少子化」傾向の分析がいるのだろう。
他方で,毎日新聞が1950年からつづけている「全国家族計画世論調査」の検討は,関連する国民意識の変化を教えて面白い。
谷川浩司・古田敦也『「勝負脳」を鍛える』(PHP研究所,2004年)を読み終える。
情報があふれ,環境の変化が急速だからこそ,つねに自分をつくりかえる意欲が必要。
いつでも強い相手(手ごわい課題)に挑戦する攻撃的な姿勢が必要。
煮詰まらないためには気分転換がいる。
それぞれ,まったく「ごもっとも」の気分であった。
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