「次期首相の靖国参拝、米『自身で判断する問題』」(日経新聞)。
「米国務省のマコーマック報道官は15日の記者会見で、日本の次期首相の靖国神社参拝に関して『日本の政治家、日本の首相が彼ら自身で決定する問題だ』と指摘した」。
「そのうえで『摩擦はいつもあるだろう。大切なのは丁寧なやり方で摩擦を解決し、より平和で安定した地域をつくることだ』と述べ、靖国参拝問題を巡り、日本が対話を通じて中韓両国との関係改善を図るのが望ましいとの考えを示した」。
「報道官の発言は靖国参拝問題を『日本の国内問題』と位置づけて介入しないブッシュ政権の方針を日本の新内閣に対しても堅持しつつ日中、日韓の関係改善へ取り組みを促したものとみられる」。
「報道官は『東アジア地域の国々が歴史と向き合い、認識の違いに対処するのは重要だと考えている』とも語った。日中韓3カ国を中心に、アジア諸国が『未来に向かい、建設的で透明な関係を築くことが重要だ』とも強調した」。
とはいえ,今年の2度の日米首脳会談ではアメリカ側から靖国参拝問題が話題とされている。つまり,1)表向きの批判はしないけれど,2)さっさと自分で解決しろよと,それがアメリカの姿勢ということだろう。
それがアメリカの国益となることを,すでにアメリカ政府は繰り返し語ってきたのだから。
「韓国盧大統領『日本は歴史を真摯に反省すべき』」(朝日新聞)。
「盧武鉉大統領は15日、植民地からの解放を記念する式典「朝鮮半島光復61周年祝賀大会」でスピーチし、『日本は歴史を真摯(しんし)に反省し、再び過去の過ちを繰り返さないことを実際の行動で証明すべき』と述べた。盧大統領のスピーチの主な内容は次の通り」。
「韓国は地域の平和と協力に脅威を与える覇権主義に警戒する必要がある。日本は歴史を真摯に反省し、過去の戦争における罪行に対する謝罪を土台として、実際の行動によって過去の過ちを繰り返さないことを証明するべきだ」。
「日本は実際の行動を通じて、独島(日本名:竹島)の問題、歴史教科書の問題、靖国神社参拝問題、従軍慰安婦の問題などを解決するべきだ。ドイツはポーランドとの国境をオーデル川-ナイセ川線とすることを承認したほか、フランスやポーランドなどの隣国と歴史教科書を共同発行している。いずれも日本にとって手本になる」。
過去の歴史認識が,今日における日本の「覇権主義」の可能性と結んで問題とされ,また問題解決に向けた実際の行動においてはドイツが「手本」 になると示されている。
これもまた靖国問題が現在・未来と切断された過去の歴史問題などではないことを示す一例といえる。
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