問題はアメリカ政府の対応だけではない。
日本政府はこの介入戦争を支持し,自衛隊派兵を行ったのだから。
総括が求められるのは日本政府と,これを支持した市民である。
主要メディア「イラクは内戦」 米政権、否定に躍起(西日本新聞,11月30日)
「【ニューヨーク29日共同】宗派対立が激化するイラクの現状について、米主要メディアは28日までに「内戦」と位置付け始めた。だが、ブッシュ大統領が内戦と認めることは、イラク駐留米軍の早期撤退を求める世論拡大に直結しかねず、内戦の否定は決して譲れない一線といえる。
ブッシュ政権は、イラクの治安悪化は国際テロ組織アルカイダが民主化進展を妨害しているためで、内戦には当たらないと主張。テロとの戦いを完遂するため、米軍の早期撤退はできないとの論理を押し通す考えだ。
イラク戦争の開戦理由とした大量破壊兵器が見つからなかった上、「大義」なき戦争の結果として内戦が引き起こされたとなれば、イラク戦争の「完全な失敗」を意味する。このため、主要メディアは「内戦」の表現に極めて慎重だった。
従来はイラクの武装勢力と米軍との戦闘が主体だったが、今年2月のイスラム教シーア派聖廟(せいびょう)爆破事件をきっかけに宗派対立が激化。今月23日にはバグダッドのシーア派地区を標的にした連続テロで200人以上が死亡、1カ所のテロとしては開戦以来、最悪の規模となり、治安悪化は手が付けられない状態となっている。
こうした流れを受け、主要メディアの中で最も早く内戦と位置付けたロサンゼルス・タイムズ紙は「1つの国の中で武装グループが互いに戦闘している」現状は「内戦の定義」を満たすと断じた。
NBCテレビも、自らの政治的目的のため「武装勢力が戦闘する状況は内戦と特色付けられる」と説明し、主要テレビで初めて「内戦」と表現した。メディアにとっても大きな転換点を迎えたといえる。
▽内戦
国家間の戦争とは異なり、1国内で複数の対立する勢力が権力の奪取や分離独立をめぐって行う武力紛争。政府と反乱団体の間のほか、民族的・宗教的な衝突によって生じる場合もある。中国の国共内戦やフランコ将軍ら右翼が反乱を起こしたスペイン内戦、政府とポル・ポト派の間で起きたカンボジア内戦、イスラム、キリスト両教徒が対立したレバノン内戦などの例がある。1991年のソマリアの政権崩壊後に起きた各氏族を中心とした武装勢力の内戦は現在も続いている。」
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