アジア開発銀行による2007年の経済成長予測である。
中国10.0%,インド8.0%,アジア・太平洋42カ国・地域で7.6%と,依然として全体の成長率は非常に高い。
アジア途上国7・6%成長 07年、ADB予測(中国新聞,3月27日)
【マニラ27日共同】アジア開発銀行(ADB、本部マニラ)は27日、2007年版「アジア開発展望」を発表、日本、オーストラリアなど先進国を除くアジア太平洋地域の今年の域内総生産(GDP)実質成長率を7・6%と予測。08年は先進国経済がやや減速する中、アジア途上国は高成長を維持するため、7・7%と予測した。
06年は中国とインドがけん引、1995年以来最高の8・3%成長となった。ただ、今後の両国の成長率はいずれも緩やかな減速を予測。07年は中国10・0%、インド8・0%、08年は中国9・8%、インド8・3%とした。
東南アジアでは、ベトナム、カンボジアの07、08年の高成長維持を見込む一方で、クーデター後に暫定政権が不安定な経済運営を続けるタイについては07年の減速を予測。
中央アジアの資源国カザフスタン、トルクメニスタンは、原油高の恩恵で07、08年とも8%超の成長を見込んだ。
アジア経済、7.6%成長に・アジア開銀予測(日経新聞,3月27日)
【マニラ=石沢将門】アジア開発銀行(ADB)は27日、アジア地域(日本など域内先進国を除く)の2007年の実質国内総生産(GDP)伸び率が7.6%に達し、5年連続で7%以上の高成長が続くとの見通しを発表した。伸び率は前年を0.7ポイント下回るが、投資と消費が好調な中国が10.0%、インドが8.0%と高成長を続け、けん引役となる。中国経済に関しては過熱懸念も示し、政府に投資抑制策を求めている。
アジア太平洋地域の42カ国・地域を対象に毎年まとめている「アジア開発展望」で明らかにした。08年のアジアの成長率は07年よりも0.1ポイント高い7.7%と予測している。
日本、米国、欧州の先進国の07年の成長率は、2.3%と前年より0.6ポイント低くなるとの見通しを示した。世界の貿易量の増加ペースも06年の9.7%増から7.5%増に減速。これに伴って、アジアからの製品輸出は12.7%増と前年に比べ6.3ポイントも伸びが鈍化、アジア経済の成長率を押し下げるとみている。
コメント