東証一部上場企業で見ると、兵庫県内の7割の企業が、08年3月期の経常利益で増益を予測。
07年3月期では、県内企業の5割が増収増益、4割は過去最高益を記録している。
県民の生活実態との格差は広がっているようである。
東証一部上場企業、5年連続最高益更新へ 08年3月期決算(神戸新聞、5月16日)
東証一部上場企業の二〇〇八年三月期の経常利益が、五年連続で過去最高を更新する見通しであることが十五日、新光総合研究所のまとめで分かった。海外景気の拡大で機械や電気機器の好調が続くほか、情報・通信などが拡大するため。兵庫県内では四十八社(大証上場など含む)が同日までに決算発表を終え、七割が増益を予測している。
ただ、米経済の先行きや円高進行への懸念があるため、東証一部上場企業の増益率は、四年連続の最高益が確実の〇七年三月期より鈍化。「企業は決算期当初に慎重な予想を出すことが多く、上振れることが多い」(新光総研)ものの、力強さに欠ける国内の個人消費や、先行指標の機械受注統計で陰りのみえる民間設備投資が、今後の不安定要因となる。
新光総研が十四日までに発表した七百七十六社(金融除く)を集計したところ、〇八年三月期の全体売上高予想の伸び率は3・3%、経常利益予想は4・1%となった。未発表企業を含めた約千二百七十社ベース予想でも、増収増益の基調は変わりないという。野村証券金融経済研究所の予想でも増収増益。
兵庫県内企業も、鉄鋼や機械、サービスなど幅広い業種で収益が拡大。〇八年三月期は、産業用ロボットや船舶の需要増が見込まれる川崎重工業や、増産効果が寄与する住友チタニウムなどが増益を予測している。
一方、〇七年三月期は県内企業の五割が増収増益を確保した。世界的な景気拡大を背景に、神戸製鋼所、シスメックス、トーカロをはじめ、四割が過去最高益を更新した。
※単位%。5月14日現在で発表済みの企業(除く金融)、新光総合研究所集計。▲はマイナス。07年は実績、08年は予想
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