4年ゼミ生U野さんの取り組みである。
終わらない「従軍慰安婦問題」 女子大生が交流体験発表(神戸新聞、8月16日)
六十二回目の終戦記念日の十五日、各地でさまざまな集いや催しが開かれた。神戸市内であった集会では、大学に入って初めて「従軍慰安婦」の問題を知った女子学生が、韓国で被害者と交流した体験を話した。今年三月、安倍晋三首相が「強制性の証拠はなかった」と発言。七月末には、米下院本会議が日本政府の公式謝罪を求める異例の決議案を可決した。女子学生は訴えた。「ハルモニ(おばあさん)の傷は今も消えません。日本政府は一日も早く、心から謝罪して」。
市民団体「兵庫の語りつごう戦争展の会」が開いた「8・15平和のつどい」。約八十人の参加者を前に、神戸女学院大文学部(西宮市)の女子学生(21)が語った。
同学部のゼミで慰安婦を取り上げた文献を読み、映像資料を見た。靖国神社の戦史博物館「遊就館」も見学した。
昨年九月、ゼミ生らと、韓国・ソウル郊外にある元慰安婦が共同生活をする「ナヌム(分かち合い)の家」を訪ねた。
体を洗うのに使った金だらいや配給された避妊具の展示品、再現された慰安所の暗い小部屋に言葉を失った。「十五歳で連れて行かれました」「食事をする間もなく相手をさせられた」。高齢の女性が、忌まわしい記憶を淡々と話した。
帰国後は、ゼミ生とともに韓国での体験を各地の講演会などで話した。歴史認識をめぐって、参加者と論争することもあるという。
この日は、元慰安婦たちの姿をスライドで紹介し、「ハルモニが謝罪を求めているのは、『忘れないで』というメッセージだと思います」。家族がこうした活動を賛成していないことも正直に語った。
集会後、は女子学生「教科書に出てくる慰安婦の記述はほんの少し。日本の十代にこの問題を伝えるため、私に何ができるのか、これからも考えたい」と話した。(竹内 章)
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