女性・男性・高齢者とも,就業率上昇の方針が「骨太の方針」に盛り込まれていくらしい。
働きたい人が働けるようになるのは結構だが,それが本当に歓迎すべきものとなるためには,①安定した雇用,②賃金や社会保険の保障が必要である。
「構造改革」や「労働ビッグバン」路線はそれを否定してきた政策だが,それを継続したままでの新政策となると,これも労働者安使い政策の延長にしかならないのかも知れない。
時短については,そもそも出発点とされる2040時間の数字にサービス残業が入っていない。掛け声は結構だが,まずは違法のサービス残業をなくすことに正面から取り組むべき。
既婚女性の就業率を10年後71%に 経財会議が数値目標(北海道新聞,4月6日)
政府の経済財政諮問会議に設置された労働市場改革専門調査会は六日、労働市場改革の第一次報告をまとめ、十年後の二○一七年までに二十五-四十四歳の既婚女性の就業率を○六年平均の57%から71%に引き上げることや、年間労働時間の約一割削減などを目指す目標を設定した。
同日夕の諮問会議に提出し、六月に政府が策定する「骨太の方針二○○七」に反映させる。
報告書は、人口減少下で日本の経済成長力を維持するためには、若者や女性、高齢者の就業率を高める必要があると強調。就業率向上には「ワークライフバランス(仕事と生活の調和)」を実現するための取り組みの促進を求めている。
既婚女性の就業率を大幅に引き上げるほか、十五-三十四歳の既卒の男性は89%から93%に、六十-六十四歳の高齢者は53%から66%に就業率を上昇させるなどの十年後の数値目標を設定。フルタイム労働者の年間実労働時間については、○六年の平均二千四十時間から、十年後には約一割減の同千八百十時間に短縮する目標を示した。
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