企業の業績は回復しても、個人消費は伸び悩み、小売業者には厳しい状態がつづいている。
兵庫県内の商店街・市場には、平均6.6店舗が閉鎖されており、理由は「業績不信」と「後継者不足」。
「後継者」問題も、生活と営業の見通しが深くかかわるだろうから、実際には「業績不信」が中心問題。
誰の利益を優先する県政かが、ここでも鋭く問われている。
商店街・市場、空き店舗あり7割 6割強に公的支援(神戸新聞、6月9日)
兵庫県内の商店街・市場の七割が空き店舗を抱えながら営業していることが、ひょうご産業活性化センターの調査で分かった。調査結果から試算すると、商店街・市場一カ所には約五十店舗あるが、このうち約六店舗が閉鎖されているという平均値も判明。十店以上が抜けた商店街・市場は全体の23%に上った。(末永陽子)
二〇〇六年六-七月に、計二百カ所の商店街・市場(運営組合など)を対象に調査。57・5%に相当する百十五カ所が答えた。この回答を基に、同センターや県が調べたところ、一カ所の商店街・市場には平均五十一・四店舗があるが、このうち六・六店舗が閉鎖されていた。
空き店舗のある商店街・市場は全体の73・9%。地域別にみると、「十店舗以上空き店舗がある」と答えた商店街・市場は、神戸=十二(25%)▽阪神=四(20%)▽播磨=五(21・7%)▽丹波・但馬=三(15%)▽淡路=三(75%)。
空き店舗が生じた理由では「業績不振」と「後継者不足」が大半。景況感を「上向き」などと楽観視する答えは7%しかなく、「停滞」などの悲観的な回答が九割に及んだ。六割強が公的支援制度を使っているが、「抜本的な改善に至っていない」との回答がほぼ半数を占めた。
同センターは「企業業績は回復しているが、個人消費は依然伸び悩み、中小の小売業者にとって厳しい環境が続いている」としている。
コメント