自民党新内閣に対する民主党の構えはどうなのか。
(1)解散・総選挙を迫っていくのは良くわかる、だが、自らこの闘いを、(2)角福戦争の再対決になぞらえることにはあきれてましう。
自民・民主の闘いを、自ら旧自民党政治の枠内でのミニ対決と認めてしまって、それでいいのか。
与党との「差別化がしにくくなる」というのも情けない。
やはり、この党にまともなはたらきをしてもらうには、世論によるしばりが決定的に大切らしい。
23日投開票の自民党総裁選で福田康夫元官房長官が選出される見通しとなったことを受け、民主党内は“福田首相”の誕生を前提に対決機運が高まっている。
民主党の鳩山由紀夫、社民党の又市征治、国民新党の亀井久興の3幹事長は14日朝、都内のホテルで会談し、「どのような首相でも、国政選挙を経ていないから民意を反映していない。選挙管理内閣だ」(鳩山氏)と“福田内閣”に解散・総選挙を迫っていくことで一致した。
また、年金流用禁止法案や政治資金規正法改正案、イラク復興支援特措法廃止法案、障害者自立支援法改正案などでの協力を確認。3党の選挙協力を提案し、協議を進めることになった。
民主党の安住淳国対委員長代理はメールマガジンで「小沢民主党と福田自民党の対決は、(昭和40年代の)角福戦争を思い起こさせるだろう。その末裔(まつえい)が今度は、2大政党の党首として再び対決する。何か因縁めいている」と指摘した。
野党は、臨時国会での攻防や衆院解散・総選挙を意識し、早くも“福田内閣”のイメージダウンに乗り出している。
鳩山氏は14日の会見で「昔の自民党の姿がよみがえってきた。派閥次元の談合が続いている」と強調し、又市氏も「政策は全く関係なしに、派閥談合で固まっている」と批判した。
民主党国対幹部は「福田氏なんて選挙の顔にならない。何しろ地味だ。爆発的人気が出るとは思えない」と指摘。さらに「1週間くらいは支持率が上がるかもしれないが、じり貧だろう。明治維新のさなかに、将軍に政権を戻すようなものだ」と、民主党有利の見方を示した。
ただ、安倍晋三首相に比べ、リベラル色の強い福田氏の登場で民主党内に戸惑いが出始めているのも事実だ。
幹部の1人は「(国会で与党との)差別化がしにくくなるのは確か」との懸念を示し、別の幹部は「福田政権が『選挙管理内閣』なのか、衆院選をやる首相までの『つなぎ内閣』なのか、まだ読み切れない」と語る。
このため、民主党は参院選の公約を粛々と法案化する従来の方針を堅持する方針。さらに、「税金の無駄遣い」について「福田氏が首相になろうと、見直しは無理」(幹部)とみて徹底追及する構えだ。
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