こうまでひどいと指摘されながら、「劣っているとは考えていない」。
そういう福田首相は、キチンと根拠を示すべき。
いったいどこが、世界をリードするなのか。
温暖化対策 世銀調査 日本が先進国最低 北欧・独 再生エネ拡大し上位(しんぶん赤旗、1月28日)
日本の地球温暖化対策は先進国中で最低だ―世界銀行がまとめた調査で明らかになりました。日本共産党の市田忠義書記局長が二十三日の参院代表質問でこの問題を指摘したのに対し、福田康夫首相は、「わが国は他の先進国と比べ劣っているとは考えていない」と答弁。しかし同調査の中身については、「絶対量評価ではない」などと言うだけで、具体的な反論はできませんでした。
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世銀の調査は、全体で世界の化石燃料(石油・石炭・天然ガスなど)による二酸化炭素(CO2)排出量の95%を占める上位七十カ国について、一九九四年から二〇〇四年にかけての排出量を数値化して、順位付けたもの。(1)消費された化石燃料の単位当たり平均排出量(2)エネルギー消費全体に占める化石燃料の比率(3)国内総生産(GDP)当たりのエネルギー消費量(4)一人当たりGDP(5)人口―の五つの要素を検討しています。
それに基づき算出された係数で日本はマイナス31・9で、七十カ国中、六十二位。京都議定書で定められた先進国では最低となっています。
その大きな要因が、(1)の化石燃料の単位当たり排出量の増加です。日本は四千百八十万トン増で、七十カ国中で最大。二位のオーストラリア(六百三十万トン)を大きく引き離しています。五十六カ国が同排出量を減らし、七十カ国全体で一億五千六百四十万トン減らすなか、日本の増大ぶりは突出しています。
これは、世界の多くの国が、天然ガスなど、単位当たりCO2排出量が少ないエネルギー源への転換を進めるもとで、日本が発電用に排出量の多い石炭の利用を増やした結果です。
日本は電力自由化で安い石炭の利用を拡大。発電に占める石炭の比率は九〇年に9・7%だったのが、〇六年には24・5%へと急増しました。発電などエネルギー転換部門のCO2排出量は、日本の総排出量の33%に達します。総排出量に占める石炭の比率は、九〇年に4・8%だったのが、〇五年には15・1%へと増大しました。これが世銀の調査での係数増加を招いています。
上位十五カ国では、ウクライナやルーマニアなど旧体制が崩壊した東欧諸国が多数を占めるなか、再生可能エネルギーの利用拡大など積極的な温暖化防止策をとるデンマーク、ドイツ、スウェーデンが含まれています。調査は昨年十一月に発表されました。
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