旧宮沢派の3派が,今日(6日),総裁選の「統一候補」をさぐる会議を開いたとか。
70人の規模だそうだが,すでに中堅・若手の交流は盛んらしい。
「統一」がなるかどうかは知らないが,「アジア戦略研究会」が3月にスタートしていたことを初めて知る。
「宏池会」がアジア戦略研 濃い反小泉色41人出席 河野氏等対中政策非難
同会に出席した宮沢氏は,「これから中国や韓国、東南アジアの国々とどう対話を重ねるかは国益にかかわる問題だ」と指摘している。
しかし,その路線だと,いくら身をひるがえしたところで,麻生太郎氏は乗れないか。
自民党の河野グループの麻生外相、谷垣派会長の谷垣財務相、丹羽・古賀派共同代表の丹羽雄哉元厚相、古賀誠元幹事長の4人が6日昼、東京都内のホテルで会談した。いずれも自民党旧宮沢派(宏池会)系の3派閥の領袖(りょうしゅう)クラスで、00年11月の「加藤の乱」などで分裂して以降、顔をそろえたのは初めて。9月の総裁選に向け、3派が再結集する「大宏池会」構想の実現や、70人規模となるこの枠組みで統一候補を立てることなどを探ったものと見られる。
これまで3派間では、中堅・若手議員が会合を繰り返しているほか、アジア外交がテーマの勉強会を発足させるなど交流が盛んになっている。ポスト小泉候補とされる谷垣、麻生両氏と、3派で最も所属議員の多い丹羽・古賀派の両代表が会談したことで、「大宏池会」構想に弾みがつく可能性がある。
「宏池会」がアジア戦略研 濃い反小泉色41人出席 河野氏等対中政策非難
自民党旧宮沢派(宏池会)の流れをくむ丹羽・古賀、谷垣両派と河野グループの議員が呼びかけた「アジア戦略研究会」の設立総会が十五日開かれ、四十一人の国会議員が出席した。九月の自民党総裁選を意識した「大宏池会」の連携強化を色濃く反映しており、岩屋毅副会長は「政策グループの枠を超えて今後のアジア戦略について連携を深めていこう」と強調。講演した河野洋平衆院議長は、小泉純一郎首相の靖国参拝などを強く批判し、「ポスト小泉」の有力候補で小泉路線の継承を打ち出す安倍晋三官房長官を牽制(けんせい)した格好となった。
アジア戦略研究会は、森派などから「反小泉派」勢力の結集ととられることを警戒し、党所属の国会議員全員に参加を呼びかけた。
このため、設立総会には津島派の茂木敏充元科学技術担当相や無派閥新人なども姿をみせたが、約八割を旧宮沢派三派で占めた。特に河野グループは、メンバー十一人のうち閣内の麻生太郎外相と中馬弘毅行革担当相を除く全員が出席した。
三派の連携強化の背景には、世論調査で他の候補を大きくリードしている安倍氏を牽制する狙いも指摘されており、谷垣派の中谷元・元防衛庁長官は記者団に「対中国などのアジア外交が総裁選の大きなテーマになる」と強調した。
設立総会に小泉首相の外交路線に批判的な宮沢喜一元首相と河野氏がゲストで参加したのも象徴的だ。宮沢氏は「これから中国や韓国、東南アジアの国々とどう対話を重ねるかは国益にかかわる問題だ」と指摘。
河野氏は、日中関係について「この数年間、政治的にとげとげしくなっており、今日ほど悪い状況はない」との認識を表明。「国連安保理常任理事国入りが決定的に敗北したのは中国の賛同が得られなかったためだ。近隣である日中、日韓関係は相当重く見るべきだった」と述べ、小泉外交に強い不満を示した。
中国が日本の政府開発援助(ODA)に感謝していないとの議論にも、中国が国交正常化時に賠償要求を放棄したことをひきあいに出し、「あれくらいのことをしてくれてもいいじゃないかという気持ちが(中国に)あったかもしれない」と弁護した。そのうえで、首相の靖国参拝を批判、「このままにしていいのか」と自粛を求めた。
同研究会では次期総裁候補が出馬表明をした後にゲストとして呼び、アジア外交への姿勢を問うことも検討している。
ただ、河野氏が「親中色」の濃い講演をしたことは、河野グループ出身で小泉外交を担う麻生外相にとっては、マイナス材料。さらに丹羽・古賀派には安倍氏支持を公言する議員もおり、同研究会が総裁選の波乱要素となる可能性もある。
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≪設立総会出席者≫
【丹羽・古賀派】(13人)=瓦力、村田吉隆、実川幸夫、宮腰光寛、小野寺五典、上川陽子、平井卓也、福井照、宮沢洋一、清水鴻一郎(以上衆院)、林芳正、松山政司、西島英利(以上参院)
【谷垣派】(10人)=逢沢一郎、園田博之、中谷元、遠藤利明、佐藤勉、原田令嗣、小里泰弘、土井真樹(以上衆院)、阿部正俊、加納時男(以上参院)
【河野グループ】(9人)=鈴木恒夫、森英介、岩屋毅、河野太郎、桜井郁三、松本純、井上信治、薗浦健太郎(以上衆院)、浅野勝人(参院)
【津島派】(1人)=茂木敏充(衆院)
【高村派】(1人)=江渡聡徳(衆院)
【無派閥】(7人)=御法川信英、阿部俊子、赤沢亮正、井沢京子、大塚拓、坂井学、渡嘉敷奈緒美(以上衆院)(敬称略)
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