伊吹文科省--すべてが強制であったわけではない。
高島教授---すべてなんて最初から書いてない。問題のすりかえだ。
どう見ても,ここであっさり勝負はあった。
それにしても,本当に,帝国軍隊の名誉回復運動が大好きな政府である。
論戦不発 識者は反発/「集団自決」修正 衆院教育再生委(沖縄タイムス,4月21日)
【東京】沖縄戦の「集団自決」について教科書検定で高校の歴史教科書から日本軍関与の記述が削除された問題が二十日の衆院教育再生特別委員会で取り上げられた。安倍晋三首相は、民主党の菅直人代表代行に自らの沖縄戦観を問われ、「(検定の問題は)史実がどうだったかという議論であって、総理大臣がそういうことをいちいち言うべきなんでしょうか」と明確な答弁を避けた。
安倍首相はその後も管氏に対し「(教科書検定は)専門家が議論し、調査し、その上で意見を付けるのではないか。私がいちいち事実を判断できるのであれば、教科書の検定は私が一人でやるということになる」と繰り返した。答弁に納得しない管氏が「政治家としてひきょうな態度」と詰め寄ると、首相は「あまりに失礼」と応酬する場面があった。
一方、伊吹文明文科相は「集団自決」をめぐる今回の教科書検定について「すべて軍の強制によって、または手りゅう弾で自決したとは言い切れない。専門家は、軍の関与がなかったとは一言も言っていない。軍の関与がすべてあったということではないと言っているだけだ。一方に偏った記述はしないというだけのことだ」との認識を強調。
こうした答弁について高嶋伸欣琉大教授は「申請図書は『日本軍に集団自決を強制された人もいた』などと書いただけ。『すべて』と書いたかのように言うのは、問題のすり替えだ。強引な検定が生んだ事態を収拾できず、苦し紛れの言い訳を重ねている」と批判した。
高嶋教授は安倍首相の発言についても「沖縄戦の経験は、首相が目指す改憲の危険性を表す。それを察知し、逃げの一手を打っている」と指摘した。
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