やはり、福田首相は、国連決議がどうあれアメリカへの給油にこだわっている。
では、小沢氏は「辞任発言」の中で、何をもって福田氏の大きな譲歩を語ったのか。
福田氏の二枚舌か、小沢氏の計略か、あるいは単なる理解の相違か。
とはいえ、真相がなんであれ、 日本の政府が、アメリカの空爆艦への給油にこだわっている事実は変わらない。
首相、なお連立模索も 国会運営 与党ペースに(北海道新聞、11月6日)
福田康夫首相は五日、民主党の小沢一郎代表の辞任表明について「びっくりした」と繰り返すとともに、党首会談での連立政権協議について「今までの話は一応終わったんじゃないか」と、白紙に戻ったとの認識を示した。一方で「今後何が始まるか、まだ分からない」と、なお民主党との連立を模索する考えも示唆した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
首相は同日、自民党の伊吹文明幹事長に対し、新テロ対策特別措置法案を成立させるための国会会期延長を指示しており、党首会談で構築した小沢氏との関係や、民主党内の動揺を利用しつつ、国会運営を政府・与党ペースで進める構えだ。
二人だけで行われた首脳会談をめぐっては、「小沢氏が連立を持ちかけた」「閣僚人事まで話し合った」といった憶測が飛び交い、与野党双方に疑心暗鬼が広がった。このため伊吹氏は五日、首相官邸で首相と国会対応などを協議した際、「二人の信頼関係を損なうようなことは言わない方がいい」とくぎを刺し、首相もその後の取材に対し、連立協議をどちらが持ちかけたかも「あうんの呼吸」とはぐらかした。
また五日夕の自民党役員会では「(小沢氏との)信頼関係の中でやっていたことなのでご了承を」と理解を求め、小沢氏の辞任表明時の発言に対する細かな反論などは避けた。
ただ首相は同日夜、小沢氏の「連立政権ができるなら対テロ新法案にこだわらないと首相が確約した」との発言に対しては、「こだわっている」と強く否定した。今月中旬の訪米を控え、インド洋での海上自衛隊の給油活動再開を求める米国に疑念を抱かせるのを避ける狙いがあるとみられ、この点では小沢氏との溝は埋まらなかった。
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