①4年ゼミ生たちの卒論テーマ相談。
「性暴力(DV・強姦)とそれに対する法」(栗山さん)は、具体的な性暴力行為の事例研究ができる資料の確認がまず必要。
「東日本大震災を考える」(瀬古さん)は、生きた被災者の境遇をリアルに知ること、阪神淡路の「教訓」に通じること、その上で震災を「考える」角度や領域を限定していくこと。
「日本と韓国」(松本さん)は、夏からの留学にそなえての問題意識の整理。韓国社会そのものの発展の特徴や課題をありのままにとらえてみるか。
「真の和解に向けた日中対話」(福田さん)は、焦点を「歴史問題」にあてるのか、あるいは現在の日中両国民の互いに対する認識の問題にあてるのか、そこの整理が必要。
「訪日外国人3000万人を達成するために何が必要か?」(喜多さん)は、なぜそれが「必要なのか」、歴史なのか現代的なマーケティングなのか、視角の整理が必要。
「現代日本の不況と就職氷河期」(青木さん)は、有効求人倍率1.4を誇ったバブル期から今日の氷河期にいたる雇用状況の悪化を、まずは時期ごとの経済政策の変化にそって整理すること。
「結婚しない女性がふえた理由」(波戸丘さん)は、女性の社会進出、男性賃金の低下、「家庭と仕事」の両立に必要な労働環境・社会保障の改善の遅れなどを見たうえで、独自の視点が打ち出せるかどうかを考えること。
②韓国学習旅行についての編集映像の点検と相談。
③3年ゼミテキスト『日本近現代史を読む』第15・16・17章(立石咲さん)を読む。
・陸軍大将東条を首班とする内閣の天皇による任命が、アジア太平洋戦争の開戦に直結していく。・中国等での日本軍の蛮行の背景には、日本軍内部の前近代的な野蛮による兵士の自暴自棄と強いストレスがあった。・戦時中の「大東亜会議」の開催はそれ自体が戦争を通じた領土拡張への国際的な批判(大西洋憲章)に余儀なくされたものだった。
④フィリピン・ミリアム大学への留学からもどった坂口さんによる、フィリピンの戦時性暴力被害者との交流の報告を聞く。
「慰安所」での被害とともに、マパニケ村の「赤い家」でのような組織的な強姦の被害もあった。あわせてサンフランシスコ講和条約による戦後補償、アジア女性基金に対する態度、被害者支援の取り組みのありよう、フィリピンの貧困、国民の戦争被害への今日的な認識などについても話し合う。
⑤3年ゼミの今後の学びのテーマについて話し合う。
5月半ばまでのテーマは決まっているが、加えて、①靖国神社・参拝問題、②「慰安婦」問題否定論、③戦後の講和と「慰安婦」補償の関係などの話題があがる。
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