4年ゼミを終えたところに,外から電話が入ってくる。
事務室を通して入る電話は,不動産や先物取引など,「博打の誘い」のセールスが少なくない。
しかし,今回は神戸在住の80才の女性からであった。
『「慰安婦」と出会った女子大生たち』を読み,「よい本をつくってくれた」と「お礼」を届けたかったとのことである。
まったくもって恐縮である。
「1人ぐらしの年寄りの話しは長い」と笑いながら,ご本人の「慰安婦」問題との出会い,若いころからの学びと教科書裁判など様々な取り組みの体験,最近の「慰安婦」研究者との交流などを,整然と語られる。
われわれの本については,表紙にある「『慰安婦』の文字と神戸女学院大学のミスマッチに引きつけられた」ともいわれる。
なるほど,年輩の方には,それも「驚き」の1つの材料であるらしい。
メールであれ,手紙であれ,この本には,こうしてじっくりと語りかけてくださる反応がつづく。
ありがたいことであり,またあらためて責任を感じさせられることでもある。
夜の神戸での講演で,さっそく電話の内容の一部を紹介させていただく。
最近のコメント