「米司令官、集団的自衛権行使の必要性主張」(産経新聞)。
「在日米海軍のジェームズ・ケリー司令官は7日、日米両国が進めるミサイル防衛(MD)の効果的運用には、日本側が憲法解釈上禁じている集団的自衛権を行使する必要があるとの認識を示し、『日本国内で憲法(9条)の改正を含め、議論が深まるのを期待する』と述べた。在日米軍の現役最高幹部が憲法問題で踏み込んだ発言をするのは極めて異例」。
そして念のために確認しておくが,MDは日本ではなく何よりアメリカ本土をミサイル攻撃から防衛しようというもの。とりあえずは日本海云々という形で話はすすんでいるが,日米同盟にもとづく集団的自衛権は,もちろん場所を選ばない。
「ケリー司令官は、MDで敵の弾道ミサイルを捕捉し、迅速に判断して撃ち落とすには『指揮統制や集団的自衛権の問題がある』と指摘し、既に日米間の協議が始まったことを明らかにした」。
「さらに同司令官は『集団的自衛権が行使できるようになれば「セルフ・ディフェンス・フォース(自衛隊)」の「セルフ」の部分が取れる」とした上で『第二次大戦を経験した人たちには抵抗感があるだろうし、昔に戻ることにいろいろな意見があると思うが、議論してほしい』と述べた」。
ようするに米軍との一体化がますます進むということである。在日米軍基地強化,費用負担の拡大,日米共同演習の強化……憲法「改正」,教育基本法「改正」,共謀罪導入,改憲手続き法と,ことがらは1つにつながっている。
「安倍氏、集団的自衛権行使に関する研究機関設置を検討」(日経新聞)。
「安倍晋三官房長官は8日夜のNHK番組で、首相に就任した場合、憲法解釈上、禁止されている集団的自衛権の行使に関する研究機関の設置を検討する考えを明らかにした。解釈見直しを念頭に個別ケースを研究するとみられる」。
靖国史観とアメリカいいなり。その矛盾をこの人はどのように自己の内部で処理しているのだろう。とはいえ,実際にやってきたことは,小泉「構造改革」もふくめ「アメリカ様様」路線であることはまちがいない。
「消費税率の引き上げについては『2009年に基礎年金の国庫負担分を2分の一に引き上げるためには新たな消費税も考えなければいけない』と語り、08年の通常国会に関連法案を提出し、09年度に消費税率を引き上げる可能性もあるとの認識を示した」。
史上最高の利益をあげている大企業の法人税には一言もふれず。「財界様様」路線も同様である。
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