安倍首相が「格差社会」対策として語った「再チャンレンジ」だが,その予算はさらに削減されるらしい。
さて,これに安倍氏はどう応ずるものか。
財政再建を論じるはずの財政審だが,税収構造のゆがみ(法人税減税を消費税でうめる)や,国民生活関連部門ばかりを削る歳出削減費目の偏りについてはなんの批判もないらしい。
つまりこの会議,「格差」と貧困の推進の立場が明確である。
「歳出圧力の拡大けん制 再チャレンジで財政審会長」(秋田魁新報,10月4日)。
「財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の西室泰三会長(東京証券取引所社長)は4日、記者会見し、安倍内閣が重点政策とする『再チャレンジ支援』に絡んだ予算要求について『中身には前に出した他の要求と全く同じ内容がある』と述べ、2007年度予算編成で歳出圧力が拡大することをけん制した」。
「西室氏は『羊の皮を着たオオカミみたいなものは、皮をはがして中身をしっかり見る必要がある』とし『再チャレンジ』の名の下に財政規律の緩みがあってはならないとの考えを強調した」。
「同日の財政審の会合では、尾身幸次財務相が07年度予算について『財政再建に向け、あらゆる手段を尽くして無駄を省き、歳出削減方針を貫く』と表明。『(新規)国債発行額は30兆円を切る水準を貫く』と重ねて語った」。
「これに対し、景気回復に伴う税収増が見込まれることなどから『25兆円ぐらいの発行に抑えるべきだ』など、委員からより厳しい目標設定を求める意見が相次いだ」。
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