閣僚やそれに準ずる者であっても,「個人の責任」でなら,政府の方針に反する何を言っても許される。
それが安倍首相の判断である。
そのうち首相自身も「個人の責任」で,あれこれ勝手を言い出すのかも知れない。
あるいはこの国では,首相だけが内閣だとでもいいたいのだろうか?
「「麻生、下村発言まったく問題ない」首相 」(産経新聞,10月26日)。
「安倍晋三首相は26日夕、日本の核保有をめぐる論議を排除すべきではないとの麻生太郎外相発言や、慰安婦問題で旧日本軍の強制を認めた平成5年の河野洋平官房長官談話の前提となる事実関係の再調査に言及した下村博文官房副長官について「まったく問題ない」と問題視しない考えを示した」。
「外相発言について、首相は「私が言っているのが、内閣として言っていることだ」と重ねて強調。下村氏に関しても「議員の資格として言っていると思う」と述べた」。
「首相は「私も官房副長官時代には、議員の資格でいろいろな意見を言ったことがある。(下村氏も)個人の責任で言ってるのだろうから、まったく問題はない」と指摘。記者団が「議員としてならどのような発言でも構わないのか」などとただしたのに対しても、「私が申し上げた通りだ」と繰り返した」。
「歴史認識問題、首相「批判、甘んじて受ける」(日経新聞,10月10日)。
「「私が今まで述べてきたこととの関係で批判はあるだろう。その批判は甘んじて受ける」。安倍晋三首相は10日の衆院予算委員会で、歴史認識や靖国神社参拝などを巡り首相就任前の発言を軌道修正したことを事実上、認めた。民主党の前原誠司氏への答弁」。
「首相は就任前に1995年の村山富市首相談話や従軍慰安婦問題に関する93年の河野洋平官房長官談話に否定的な見解を示していたが、就任後は「私も含め政府として受け継いでいる」と明言。肯定的だった首相の靖国神社参拝についても、自らの参拝は明らかにしない方針を示している」。
「首相は10日の答弁で「見方はいろいろある」としたうえで「責任ある立場としては結果を出していくことが重要だ。今回、訪中、訪韓をすることによって首脳同士が率直な話し合いをできる関係をつくっていくことがまずは大切だと判断した」と説明した」。
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