06年の出生率が上昇したが、長期的な少子化傾向に変化はないというのが大方の見方であるらしい。
根本の経済事情に好転がないのだから、妥当な見方といえるだろう。
出生率1.32 上昇、6年ぶり 結婚増背景に(東京新聞、6月7日)
一人の女性が生涯に産む子供の推定人数を示す合計特殊出生率が、二〇〇六年は六年ぶりに上昇し、一・三二となったことが六日、厚生労働省の人口動態統計(概数)で分かった。過去最低だった〇五年の一・二六から〇・〇六の大幅上昇で、一・三台に回復したのは四年ぶり。
〇六年に国内で生まれた日本人の赤ちゃんは、前年比三万百三十二人増の百九万二千六百六十二人だった。
厚労省は、景気回復などの影響で結婚するカップルが増え、第二、第三子をもうける夫婦も増えたことが背景にあると分析。ただ「長期的な少子化傾向は変わっていない」としている。専門家からは「〇五年に予想以上に低下した反動による一時的な上昇」との見方も出ている。
出生率は〇五年まで五年連続で過去最低を更新。〇六年は上昇したとはいえ、産む世代の女性人口が減少している影響で赤ちゃんの出生数は〇五年に次いで過去二番目に少なく、政府は抜本的な少子化対策を急ぐ方針だ。
統計によると、〇・〇六の出生率上昇は、丙午(ひのえうま)だった一九六六年の翌年の〇・六五に次ぐ上げ幅。二十-四十四歳でいずれも前年を上回り、特に二十代後半は十二年ぶり、二十代前半も五年ぶりに上昇した。第一子だけでなく、第二子や第三子以降の出生率も前年を上回った。
三十三都道府県で〇五年より上昇。最高は沖縄の一・七四で、宮崎一・五五、島根一・五三の順。最低は東京の一・〇二で、北海道一・一八、京都一・一九と続いた。
結婚したカップルも五年ぶりに増加。一万六千七百八組増の七十三万九百七十三組となった。
厚労省付属の国立社会保障・人口問題研究所が昨年十二月に公表した「日本の将来推計人口」では、〇六年は一・二九と予測。今回はこれを上回ったが、推計では〇七年以降は再び下降するとされている。
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