中国は輸出促進税率を大幅に引き下げるという。
また外資に対する環境規制も強化する。
経済制度の活発な調整が行われているということである。
他方、中国に進出している建築関係の外資は1400社あまりに達するという。
投資の規模は、香港、アメリカ、シンガポールの順である。
上半期の貿易黒字8割増 中国、6月は過去最高(東京新聞、7月10日)
【北京10日共同】中国税関総署が10日発表した1-6月期の貿易収支(速報)によると、上半期の貿易黒字は前年同期比83%増の1125億ドル(約13兆9000億円)に達した。
また、新華社電によると、6月の貿易黒字は、前年同月比85・5%増の269億1000万ドルで単月としての過去最高を更新した。
中国政府が7月から輸出促進税率を大幅に引き下げることを決めたため、駆け込み輸出が集中したとみられる。中国の巨額の貿易黒字を問題視する米国が黒字削減へ向け批判を強めるのは確実だ。
外資系企業に撤退の動き 中国の環境規制強化で(東京新聞、7月9日)
【上海9日共同】環境汚染が深刻な中国で、政府による企業への規制が強まり、外資系企業が撤退する動きが出始めている。中国は外資導入による発展を目指してきたが、環境に悪影響を及ぼす企業を排除する方針に転換。中国に生産拠点を移した日本企業への影響も避けられない見通しだ。
建設機械の日立建機は6月、安徽省にある子会社の工場から出ていた排水の化学物質が基準を上回っていたとして、国家環境保護総局から罰金10万元(約160万円)の支払い命令を受けた。
排水に含まれる物質をチェックする機器の老朽化が原因だったが、これまで中国経済成長のけん引役だった日本企業も、規制の例外ではないことを印象づけた。
また、中国紙、21世紀経済報道によると、山東省では韓国系の皮革加工業2社が昨年末に突然、操業を停止、事実上撤退したもようだ。
建築市場に世界の約1400社が進出(北京週報日本語版、7月9日)
中米両国政府の努力の下、先ごろ北京で「第1回中米建築工事サービス交流シンポジウム」が開かれた。この中で建設部建築市場管理司の王素卿司長が中国側を代表して、中国建築業の改革と発展、対外開放の状況について説明した。内容は以下の通り。
中国政府は建築業を発展させるにあたっては終始、改革開放政策を堅持しており、WTO加盟議定書の中で確約した建築市場開放の各義務を完全に履行するとともに、内外の建築企業が建築に従事するための公平な競争、適正化された秩序ある政策や環境の整備に一貫して尽力してきた。建築市場参入に関する法規と制度に基づき、外国企業は中国国内で円滑に建築工事に従事しており、現在、世界30数カ国・地域の1400社余りの企業が建築設計事務所や建築会社を設立している。これら外資系企業は主に石油や化学工業、製造、電力、市政などの基盤施設や建築プロジェクトに従事している。外資系の建築関連企業は増え続けている。2006年10月末時点、中国に登記した外資は39カ国・地域の1189社に達した。世界最大の国際請負会社225社の多くがすでに中国で業務を展開している。
外資系は経済の発達した地区に照準を合わせている。上海では252社に達し、全体の22.14%を占めてトップである。第2位は、江蘇省の238社で、20.91%を占める。第3位の北京は170社で、14.94%を占めた。
WTO加盟で外国の建築会社に門戸が大きく開かれた。外資の設立が最も集中したのは91~95年である。次に01~05年の合計374社で、全体の31.46%を占めた。96~00年は202社で、16.99%だった。WTOに加盟して2年目(01年12月に加盟)、03年に新規設立された企業の数はこの5年間で最高の134社にのぼり、加盟後の新規企業数の40.24%に達した。1189社の外資では香港が最も多く、570社で47.94%である。2位は日本の110社で、9.25%、3位は米国が100社で、8.41%を占めた。
外資系建築企業の形態は合弁が主体である。統計によると、06年10月現在、合弁が占める比率が最も大きく、682社にのぼり、全体の57.36%を占めている。次に単独出資で296社、24.89%を占める。合作(技術提携)は200社で、16.82%である。中国に登記した外資系設計事務所は合計233社に達した。香港からの投資が主で、全体の59.66%にのぼる。次に米国で、10.73%を占めた。3位はシンガポールが、15社で6.44%を占めている。単独出資の設計事務所については、WHOに加盟して5年の猶予期間があるため、すでに25社が認可されているが、業務は一部の特殊な専門分野に限定されている。外資系設計事務所の資格は「A」と「B」が大半を占め、そのうち「A」が最も多く、56.22%を占めた。次いで「B」が39.48%で、両方の資格を持つ事務所は3.43%だった。
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