元相場の是正を求める声が、アメリカだけではなくヨーロッパからも強くなってきている。
ことは、世界的規模での「競争」を、各国政府間の合意によってどう「管理」するかということである。
単純な力のぶつかりあいにはなっていない。
欧州金融当局首脳、訪中し人民元改革協議(日経新聞、10月10日)
【ブリュッセル=下田敏】欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁やユーロ圏財務相会合のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼財務相)ら欧州の金融当局首脳は年内に中国を訪れ、人民元相場について中国側と協議する。貿易不均衡の是正をにらんで中国当局と対話を進める。ECBや欧州連合(EU)は米国と共同で中国に人民元改革を促すとみられる。
独仏伊などユーロ圏13カ国の財務相は「中国の通貨調整が求められる」との認識で一致。アルムニア欧州委員(経済・通貨担当)は9日に「中国は為替相場をより柔軟にすべきだ」と述べた。EUはこれまで人民元改革では中国政府の判断を尊重する姿勢だったが、通貨ユーロの上昇や対中貿易赤字の拡大で加盟国では人民元切り上げを求める声が強まっている。
中国外務省「人民元、立場変わらず」(日経新聞、10月11日)
【北京=高橋哲史】中国外務省の劉建超報道局長は11日の記者会見で、欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁ら欧州の金融当局首脳が年内に中国を訪れ、人民元問題を協議することについて「中国政府と人民銀行(中央銀行)はすでに何度も人民元相場に関する立場を表明している。制度改革は今後も継続する」と述べた。中国の立場は変わらないとの見解を強調したものだ。
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