ムシャラフ政権による憲法停止は、数百人の人権活動家の拘束へとつながった様子。
国連の事務総長や人権高等弁務官事務所もつよい批判を行っている。
「対テロ戦争」の重要拠点として、大量の軍事援助を行ってきたアメリカはどう動くことになるか。
国連総長「強い失望」 パキスタン情勢 拘束者の釈放要求(しんぶん赤旗、11月7日)
【ワシントン=鎌塚由美】国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は五日、パキスタンのムシャラフ政権が非常事態宣言後、数百人の人権活動家を拘束したことに「強い失望」を表明し、即時釈放を要求しました。また国連人権高等弁務官事務所も同日、非常事態宣言を非難する声明を発表しました。
潘事務総長は、声明で非常事態宣言を行ったパキスタンの情勢について「深く懸念」すると述べ、パキスタン当局が「信教の自由に関する国連の特別報告者」も拘束していることを明らかにしました。
同事務総長は、国連特別報告者を含む、すべての「拘束者の即時釈放とともに、報道機関への規制を解除し、民主的統治に戻るよう」強く促し、予定通り総選挙を実施するよう求めました。
ジュネーブに本部を置く国連人権高等弁務官事務所は、ルイーズ・アルブール高等弁務官が、パキスタンで「基本的権利が一時停止され、非常事態が宣言されたことに危機感を募らせている」と述べた声明を発表しました。
そのなかで、アルブール高等弁務官は、「非常事態は、その国に対する急を要する脅威に取り組むときのみに宣言されるべきだ。司法の完全性や独立を弱体化させるためではない」と指摘し、人権活動家および主要な判事や弁護士が拘束されたり、自宅軟禁下に置かれていることに懸念を表明しました。
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