インドの「中産階級」の消費の争奪戦が激化している。
他方、インドの株式市場の急騰は本当に大丈夫なのか。
97年アジア通貨危機の二の舞を回避する力ははたらいているのか。
インド自動車市場、シェア争い激化・GM上昇5位、ルノー9位(日経新聞、10月15日)
【ニューデリー=小谷洋司】インドの自動車市場でシェア争いが激化している。4―9月の乗用車販売で米ゼネラル・モーターズ(GM)が前年同期の8位から5位に浮上。合弁で新規参入した仏ルノーは9位に入った。新型車の投入や欧州勢の参入がシェアを変動させた。スズキと現地メーカーが支配してきた市場は、世界の有力メーカーが競い合うシェア攻防の最前線に変わりつつある。
インド自動車工業会(SIAM)がまとめた4―9月の乗用車の国内新車販売台数は、約72万4000台で前年同期比12.9%増えた。昨年度の年間成長率の20.7%には及ばなかったが二ケタ成長を確保した。
【インド株】インド株式市場急騰続く、19,000台を突破(インドチャネル、10月16日)
10月15日の株式市場では、強気が強気を呼ぶ展開となり、ムンバイ証券取引所のSENSEX指数は19,000の大台を突破。18,000からの1,000ポイントの値上がりに要した日数はわずか4営業日で、史上最短となった。
SENSEXはこの日、640ポイント値上がりし、1日の上げ幅としては史上2番目を記録している。
先週末の12日には、投機筋が株価を上昇させているとのチダンバラム蔵相の発言を受けてSENSEXは395ポイント下げていた。
しかし、同じ日に連立与党UPAを率いるソニア・ガンディー国民会議派党首とマンモハン・シン首相が総選挙は遠い先の話だと発言、インド・米国間の原子力協定をめぐる左派との対立問題に取り組むことを示唆した。政治勢力間の融和が見込まれたことが、週明け15日の株価急騰につながったと市場関係者は話している。
15日のSENSEX指数は堅調な値で寄り付き、19,095.75まで上げて取引時間中の最高値を更新した後、前週終値比3.47%高となる19,058.67で引けて、終値でも最高値を更新した。
証券ブローカーは、「市場はファンダメンタルズに関係なく非常に強気な状況でもあり、高い工業生産指数、インフレ率の低下などマクロ指標もそれを追いかけるように良い状況だ。あらゆる事項が確実に積み重なって現在の相場を形成しているだろう。」と語る。ナショナル証券取引所のNIFTY指数も急伸し、同242.15ポイント(4.46%)高の5,670.40で取引を終了した。
外国機関投資家も強気の流れに乗っており、先週1週間で約842億5,000万ルピーの資金を注入している(12日の速報値を含む)。ある機関投資家は、「外国機関投資家がインド市場で強気の投資を続けており、月末には買い越し額が2,000億ルピー台に達する可能性もある」と読んでいる。
セクター別では金属銘柄が前例のないレベルで急騰し、同部門の業種別指標は1日で9.16%上昇、1,358.74をつけた。
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