兵庫県の経済だが、商業施設の大規模店への集中がつづいている。
その一方、儲からない小規模店に「後継者」は生まれず、小売店は激減。
消費不況と規制緩和(なんでも市場主義)の結果である。
大型店隆盛、小売店は激減 07年兵庫県商業統計(神戸新聞、4月1日)
二〇〇七年の兵庫県内商業施設の売り場面積は六百二十六万平方メートル(〇四年比6・2%増)で過去最高を更新したことが、三十一日に県が公表した商業統計調査(速報値)で分かった。大型商業施設の開業が相次いだためで、個人商店の廃業などから卸売、小売の店舗数は同7・1%減った。中でも小売店は四万九千四百九十八店と初めて五万店を切った。(高見雄樹)
調査は〇七年六月現在で全商業施設が対象。前回調査は〇四年。
売り場面積は一九八〇年代の一時期を除き増え続けているが、6%台の伸びは、阪神・淡路大震災後の店舗復旧が相次いだ九九年以来。売り場面積千平方メートルを超える大型店が七百九十五店(〇四年比7・7%増)に増えたためとみられる。
大型店は全店舗数の15%に過ぎないが、売り場面積の55%、全商業施設の年間売上高の39%を占める。地域別は神戸、姫路や阪神北部で大型店が増加。イズミヤ神戸ポートアイランド店(〇六年開業)やイオン姫路大津ショッピングセンター(〇四年開業)など、大規模チェーンの隆盛をあらためて示した。
半面、店舗減は止まらず、卸・小売業を含め六万千五百八十五店。後継者難で廃業した個人事業主が多いという。
景気回復などで年間売上高は十三兆二千六百億円(〇四年比2・7%増)。一九九一年以来十六年ぶりに前年を上回った。従業者は四十三万四千百四十人(同2・6%減)。
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